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『不透明な10年後を見据えて、それでも投資する人が手に入れるもの』(岩崎日出俊著、SB Creative)にベストな投資先を学ぶ

※前回の記事では、投資の必要性は感じてはいるが、いまいち踏み切ることができないと書いた。 よくよく考えると、現在30代の私は生まれてこのかた好景気は経験したことがないし、親が投資で大損したのを目の当たりにしているため投資に対して慎重になるのは当然である。だからと言って、今後の資産運用を預貯金だけに頼るわけにはいかないので『不透明な10年後を見据えて、それでも投資する人が手に入れるもの』(岩崎日出俊著、SB Creative)を参考にして、投資について考えてみることにした。

 

※前回の記事

bookreviewer.hatenablog.jp

 

本書で著者が勧めているのは、今後10年でイノベーションを起こすであろう企業へ投資することである。たしかに人工知能、自動運転車、医療などイノベーションを生み出すであろう企業に投資をすれば10倍~20倍のリターンを得られるかもしれない。ただし、これは素人にとってはとてもハードルが高い。自分自身でも各分野に対する深い知識がないと、10倍~20倍のリターンを生む企業への投資は難しい。(知識があっても難しいかもしれない)

 

それでは素人に投資は無理なのだろうかというとそんなことはない。著者は株を始めたばかりの人へ向けては次の方法を勧めている。

 

株を始めたばかりの人なら、まずはダウ平均株価に連動したETFを買って、その上でグーグルやアマゾンといった個別企業の株式を買っていくのがベストだろう。(P141)

 

著者は株式投資の鉄則として①「量的緩和→株高」、②「GDP上昇→株高」の2つを挙げている。投資でリターンを得るためには、今後人口が増えてGDPの成長が見込まれる国に投資をするべきなのである。日本もここ数年の量的緩和によって株価は上昇してきたが、少子化や産業構造の偏りから今後の成長は期待できない。一方、アメリカにはイノベーションを生み出してきた企業が数多くある。中でもダウ平均株価には世界経済を牽引するような企業が組み込まれており、さらには常に好調な企業が入るように定期的に銘柄が入れ替わるので今後も上昇が期待できる。よってダウ平均株価へ投資をしつつ、グーグルのような今後もイノベーションを生み出す可能性のある企業へ投資をするのがベストなのである。

 

本書では、「株式投資の醍醐味はテンバガー(10倍になる株)を探すこと」とある。これに惹かれないと言ったら嘘になるが、まずは欲はかかずに、毎月コツコツとダウ平均株価に連動したETFを買っていきたいと思う。10倍~20倍のリターンを狙えるような銘柄は、引き続き色んなことを勉強しながら探していきたい。

 

 今回の参考書籍。下流老人にならないために、老後資金を作るために個人がどうすべきかがとてもわかりやすく書かれている。投資の基本についてもとても丁寧に説明されているので、まったくの初心者でも安心して読み進めることができる。

不透明な10年後を見据えて、それでも投資する人が手に入れるもの

不透明な10年後を見据えて、それでも投資する人が手に入れるもの